特徴

車載用充電器のケースを砂型鋳造品でADC12材で製作しました。
今回は新規のご引き合いで、現状の試作形状をベースに形状を変更し、10台程度の試作を製作したいとのご依頼でした。
困りごととして、お客様内での設計工数が足りず、勾配を加えた形状変更モデルが製作できないことがありました。
型モデリングの際に、相手物との干渉チェックを行いながら抜け勾配を付与していき、最終的に完成した3Dモデルをお客先へ送付し確認頂いた上で型製作を行いました。
結果、お客様内での設計手番を弊社でサポートさせて頂くことと同時に、型割・鋳造を考慮した形状をご提案することができました。

また、本形状は鋳造としてADC12材での製作かつ薄肉対応(肉厚2.8mm)で非常に造形が困難な製品です。
砂型造形時の重力鋳造においてダイカスト材のADC12は流動性が悪く、湯回り不良が起きやすいなか、流動解析+試鋳を繰り返すことにより、都度鋳造を方案に見直しを欠け最終的に良品を生産することができました。
さらに本形状は薄肉いうこともあり、素材の歪みが発生しやすく、歪管理が非常に重要な形状です。
歪みの傾向を考慮したうえで、内製での歪抜き矯正治具を製作し、歪みの管理を徹底することで、お客様のご要望通りの納期間で良品を納めさせて頂くことができました。
薄肉製品において、コスト・納期でお悩みをお持ちの皆様、お気軽にご相談ください。