シフトフォーク

製品名シフトフォーク 業界自動車
寸法160×120×50 材質NH42
精度CT8 面粗度Rz100
納期4週間 ロット数8台
課題内容耐摩耗性の向上
シフトフォーク|アルミ鋳物 課題解決センター.com

特徴

自動車の駆動系部品の一つであるシフトフォークを砂型鋳造で製作しました。
 
この部品は耐摩耗性が必要とされ、試作時に耐摩耗性が高い過共晶AI-Si合金での製作を求められております。
そこで過共晶AI-Si合金であるNH42材での試作を行いました。
NH42のような過共晶AI-Ai合金は、通常のアルミ鋳物合金とは異なった凝固のしかたをします。凝固時に押湯がしっかりと効いていないと粗大な鋳巣(引け巣)が発生します。しかし弊社は、徹底した鋳造解析と木型製造技術・ノウハウにより鋳巣対策を行っております。
さらに通常のアルミ鋳物と異なり、過共晶合金特有の初晶Siの管理を行っています。
過共晶AI-Si合金では凝固の際に金属Siが最初に晶出します。これを初晶シリコンと呼んでいます。初晶Siは非常に硬い結晶で、これによりアルミ合金でも熱処理した鋼並みの耐摩耗性が得られます。
しかし、この初晶Siを微細化しないと、粗大なSi結晶ができてしまい、切削加工時に刃具の摩耗や破損が発生したり、もろいSi結晶が割れて脱落して穴を生じることが懸念されます。
この初晶Siを微細化するためにP(リン)が添加されています。
しかし溶解を繰り返すことでPが消耗し、初晶Si微細化の効果が薄れる場合があります。そこで、NH42材の鋳造時にはP量をチェックし、規定値よりP量が少ない場合、Pを添加し管理しております。
更に鋳造温度が低いと微細化効果が低下するともいわれており、鋳湯温度の入念な管理を行っています。
 
このように通常のアルミ合金よりも厳しい成分管理、鋳造条件管理を行って鋳造欠陥を回避し、高品質な鋳物を提供させて頂きました。
 
アルミ鋳物 課題解決センター.comは、NH42の鋳造を行っております。当事例のような試作に関しても対応させて頂きますので、NH42の製品をご検討中の皆様、是非当社にご相談ください。