-ポンプ部品メーカー 従業員数:200名-
アルミ鋳物の材料となる地金(インゴット)の製造方法は以下の方法があります。
1.新塊;純アルミに合金成分を添加してつくったもの。
2.再生塊;市場のアルミスクラップを再溶解して成分を調整したもの。
再生塊の中にも、スクラップを厳選することで不純物を少なくしたもの。
および、不純物が多い再生塊があります。
これらはJIS(H2211)で規定されていて、
例えば、高純度のAC2B地金は、AC2B.2
不純物が多い地金は、AC2B.1と規定されています。
また、AC2BとAC4BはCuを含有する合金です。
一方、AC4A、AC4CはCuを含有しない合金です。
市場のアルミ鋳物、ダイカスト材の60%以上はADC12でCuを含有しています。
従って、Cuを含むスクラップは比較的容易に入手できます。
逆にCuを含まないAC4A、AC4Cのスクラップは選別が必要になります。
更に高純度なAC4CH合金は一般的に純アルミをベースに製造します。
これらのことから、地金の価格はおよそ次の順になります。
安い AC4B<AC2B<AC4C,AC4A<AC4CH 高い
ただし、材料強度的にCuを含む、含まないで違いがあります。
AC2B、AC4Bは強度(特に高温強度)が高いが、伸び・靱性が低い
AC4A、AC4Cは強度(特に高温強度)が低いが、伸び・靱性が高い
材料選定時に注意してください。
地金の価格は、LME価格と言われる純アルミの価格や、市場の需給動向に大きく影響されます。
常に変動していますが、材質で言えばCu含有の有無で差があると思います。