-部品加工メーカー 従業員数:50名-


鋳巣が引け巣であれば、押湯または冷し金を設けて指向性凝固をさせる必要があります。

一般的にSi含有量が多くなると、引け巣は細かなザク巣から粗大な引け巣のように形態が変わります。
ちなみに各種JIS合金のSi量は以下のようです。
AC2A;4~6%  ザク巣
AC2B;5~7%
AC4C;6.5~7.5%
AC4B;7~10%
AC4A;8~10% 粗大な巣

2Aと4Bを比べると4Bの方が大きめの引け巣が発生すると思います。

AC2A,2B,4BはAl-SiーCuの合金です。
一方、AC4C,4AはAl-Si-Mgの合金です。
Cuを含有する合金は最終凝固する温度が低くなります。
従って、最後までしっかりと押湯が効いていないと引け巣がでやすいと思います。

そういう意味ではAC4Cあたりが引け巣が出にく合金と言えるかもしれません。
ただし、Cuを含有する合金とMgを含有する合金では材料特性が異なります。
設計部署への確認が必要になります。
材質を変更することはなかなか難しいように思います。