Bの必要量が明確に書かれた文献は、私も記憶にありません。通常はAl-5%Ti-1%Bの母合金で添加しますが、添加量はBではなくTi量で管理するのが一般的です。目安として、Tiが0.05%以上になるようにします。Al-5%Ti-1%Bの比率で考えると、BはTiの1/5です。Tiが0.1%であれば、Bは0.02%になります。既にTiが0.1%入っている場合、Bを0.02%程度追加すればよい、という整理になります。ただし、Al-5%Ti-1%Bで追加すると、Tiが規格上限(例: 0.2%)を超える可能性があります。Bだけを補う目的でAl-B母合金が使えるかどうかは、用途や入手先によります。
一方、展伸材では不要なTi-B化合物を少なくする目的で、Al-5%Ti-0.2%B母合金を使う例があると聞いています。この比率だと、Tiが0.1%に対してBは0.004%です。以上より、Bの必要量は0.004~0.02%程度と推測します。
補足
Ti添加でも結晶粒の微細化は起こりますが、Ti-B系は少量Ti域でも微細化効果が得られやすい傾向があります(合金系によって差があります)。微細化の効きは、合金系、鋳型温度や凝固速度、溶湯温度、保持時間、攪拌条件などで大きく変動します。過添加や条件不適合では、化合物生成や組織ムラなど副作用が出る場合があるため、添加量だけでなく工程条件で管理する必要があります。
出典: 神尾彰彦「鋳造工学」第68巻(1996)第12号(AC2AでのTiおよびTi-B添加データ)
Ti-Bによる結晶粒微細化では引張強度が変わらないか問題については、下記をご確認ください。
アルミニウム合金の材質選定のポイントについては、下記の機械的性質ナビをご確認ください。
もしくは、アルミ鋳物 機械的性質最適化サービスをご確認ください。














