結論から言えば、S-S線図を狙って作ることは難しいです。成分や熱処理条件を変えれば、引張強さ、耐力、伸びが変わり、S-S曲線も変化します。成分と熱処理条件と強度・伸びの関係については、ある程度のデータがあります。ただし、その時のS-S線図まで一緒に測定しているケースは少なく、狙ったS-S線図を作るには、成分・熱処理条件を振って鋳物を作り、S-S線図を採ってデータを蓄積する必要があります。
 
例えばAC4CHでは、Mg量と熱処理条件を変更することで、引張強さ、耐力、伸びが変わります。このときS-S曲線も変化します。一般に強度が高くなると伸びは低くなります。さらに鋳造欠陥があると、線図の途中で破断します。組織の粗さによっても線図が変わる可能性があります。
 
なお、ヤング率(弾性率)はMg量や熱処理条件を変えても大きくは変わりません。