-減速機メーカー 従業員数2000名:プライム市場上場-
アルマイトについては、弊社HPの「課題解決センター」→「技術コラム」→「アルマイト処理」をご覧ください。
アルマイトの簡単な技術紹介をしております。
一般論ですが、アルマイトはアルミニウムの基地が酸化されて酸化アルミになります。
従って、アルミ以外の化合物にはアルマイトはできません。
アルミ鋳物はSiを多く含有しており、Siがある部分はアルマイトができません。
アルマイトの厚さを厚くしてゆくと、酸化アルミがSiを覆ってアルマイト皮膜が成長します。
アルミ鋳物に薄いアルマイトを処理するとうまくできません。
純アルミや合金が少ない展伸材の6000系合金はアルマイトがうまく乗ります。
メッキの同様でSiが多いアルミ鋳物は難しいと思います。
メッキは電気メッキと無電解(どぶづけ)メッキがあります。
どちらもメッキ浴中にアルミが溶け出して、浴中のイオンがアルミ表面で析出してメッキ膜ができます。
アルミの表面には酸化膜があり、アルミが溶け出すのを邪魔しています。
特にアルミ鋳物の鋳肌は表面に厚い酸化膜を持っていますので、アルマイト同様に、加工面よりも乗りにくくなっています。
塗装も同様で、アルミの上の塗装は密着性が悪く、使っているうちに剥離します。
アルマイト、メッキ、塗装ともに、アルミ鋳物には付きにくいと思って頂いた方が良いと思います。
うまく乗せるためには、アルマイト、メッキ、塗装をする前の、前処理が重要です。
素材の表面を、ショットブラストをかけたり、アルカリでエッチングしたり、メッキの前に亜鉛置換したり、塗装の前にアルミ用の化成処理をします。
これらについては、アルミを処理しているメーカー様であれば、ご存じだと思いますので
処理メーカー様にご相談されるのがベストかと思います。