-鋳造メーカー 従業員数：150名-

一般論として回答します。

〇鋳巣の原因
鋳巣には、凝固収縮に起因する「引け巣」とガスに起因する「ガス欠陥」があります。
ガス欠陥には、（１）溶湯中の水素ガスに起因する「ピンホール」
（２）溶湯が鋳型内を流れていく時に型内の空気を巻込む「ブローホール」
（３）砂型や中子のバインダーの燃焼ガス
があります。

〇鋳巣の対策
「引け巣」：鋳造方案を最適にして指向性凝固させることが重要です。
そのためには凝固解析（シミュレーション）を行うことも有効です。
「ピンホール」：溶湯の脱ガスをしっかりと行う。
湯温が高く、脱ガス後に長時間放置するとガスを再吸収するため、サイド脱ガスを行う。
「ブローホール」：湯の流れを抑えるために、砂型であれば湯道にセラミックスフィルターを設置する。
ブローホールが発生する箇所に、可能であればガス抜き、上がりを設ける。
「バインダーの燃焼ガス」：砂のイグロスを低くする。
できるだけ注湯温度を低くする。
鋳型、中子のガス抜きをおこなう。

〇非金属介在物の原因
アルミの非金属介在物は主にアルミの酸化物です。
溶湯中の酸化物が鋳物に混入して異物となります。

〇非金属介在物の対策
溶解時に酸化物（ノロ）を、脱滓フラックスを使ってしっかり除去する。
湯道にセラミックスフィルターや金網を設置して介在物を捕捉する。
基本的には鋳物の中に介在物を入れないという事です。