アルミニウム合金

アルミニウム合金は、アルミニウムを主成分とする合金のことを言います。合金の成分には、銅(Cu)、マンガン(Mn)、ケイ素(Si)、マグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)、ニッケル(Ni)が使用され、強度など金属材料の特性を向上させることができます。アルミニウム合金鋳物の特徴は、軽量で、熱・電気伝導、耐食性、機械的性質、リサイクル性に優れており、外観も綺麗という点があります。

それぞれの含有量の違いにより、金属の特性が異なり、代表的なアルミニウム合金は以下です。

・Al-Cu-Mg系合金
特性:強靭性に優れた合金で、切削性がよく、電気伝導性に優れる。
製品:自動車用部品、航空機用油圧部品など

・ Al-Cu-Si系合金
特性:機械的性質、鋳造性、被削性、溶接性が優れる。
製品:シリンダヘッド、マニホールド、足回り部品などの自動車部品など

・ Al-Si系合金
特性:流動性がよく、耐食性、溶接性に優れていますが、機械的性質、被削性に劣る。
製品:ケース類、カバー類などの薄肉、複雑な形状の鋳物に使用

・Ai-Si-Mg系合金:
特性:鋳造性、機械的性質に優れる。
製品:エンジン部品、車両部品、船舶用部品など

・Ai-Si-Cu系合金
特性:耐食性に劣りますが鋳造性、機械的性質に優れる。
製品:自動車用、電気機器用、産業機械用部品など

・Al-Cu-Ni-Mg系合金
特性:高温強度、切削性、耐摩耗性に優れる。
製品:空冷シリンダヘッド、航空機用エンジン部品など

・ Al-Mg系合金
特性:耐食性に優れ、機械的性質、切削性ともに良好ですが、鋳造性はあまりよくない。
製品:船舶部品、食料用機器、化学用部品など

・ Al-Si-Ni-Cu-Mg系合金
特性:熱膨張係数が小さく、耐摩耗性、耐熱性に優れ、鋳造性は良好です。
製品:自動車のピストンなど

・Al-Si-Cu-Ni-Mg系合金
特性:耐熱性、耐熱性、耐摩耗性に優れ、熱膨張係数が小さい。
製品:エンジン用ピストンなど